【春のコレクション2】【ex.W.&A.Cook】【コレクター放出品】アメリカ　カルビン・ミッチェル地域産　透輝石/ダイオプサイド　鉱物　原石

先週に引き続き、春の雰囲気が漂う品質の優れた鉱物を揃え、【春のコレクション2】特別出品を行います。サイズ：約25x15x9mm重量：約35カラット産地：Calvin Mitchell farm De Kalb De Kalb Township St. Lawrence Co. New York USA.アメリカの古典産地、ニューヨーク州のカルビン・ミッチェル地域からの透輝石単結晶標本、1900年代に閉鎖してから50年以上忘れ去られ、1967年にテリー・スキップ・セニックス氏はこの廃棄された古い採石場から少量採掘された以降に産出のないアメリカンクラシック標本、端正な結晶模型のような若草色透輝石の大結晶ファインサムネイルコレクションです。アメリカの著名コレクターであるクック夫婦のコレクションからの一点で、ウィリアム・クックは結晶学者で、アメリカの電気光学企業であるクリーブランドクリスタルズ社の創設者の一人、妻のアン・クックは中西部鉱物学会連盟の会長を長年務め、夫婦お二人は古典鉱物、特に通常の標本市場に流通しない希産鉱物を長年熱心に集め、ご夫婦が大事に保管したブラジルで採掘された変哲もない標本から新しい鉱物が検出され、その功績を称えるためこの新種ベリリウム鉱物を二人の名前にちなんでウィランクッカイトに命名され、科学とコレクティングの両方面から鉱物界に大きく貢献した方々です。サムネイルコレクションにしてケースの中で展示される際にサイズ感の大きな2.5センチ、35カラットに達した無傷な結晶は透輝石の典型的な単斜産状に整え、シャープなエッジに囲まれた結晶面に強烈な硝子光沢が走ります。輝石族の魅力的なぎざぎざとした結晶紋が頂部の結晶面に確認でき、優しい若草色に発色する結晶の一部に透明な宝石品質が広がります。最も特筆すべきことはやはりこの結晶模型のような極めて端正でシャープな産状で、結晶形を強調する統一感の強い大結晶系のファインサムネイルコレクションに相応しく、造岩鉱物である輝石族としてスタイリッシュな幾何美が秘めた、渋いアメリカンクラシックの透輝石単結晶標本です。番号2339のウィリアム&アン・クックオリジナルラベル、アーケンストーンラベルを付属し、発送を60サイズを選んで頂く方は標本詳細を記入したオリジナルサムネイルケースを付属致します。アメリカのニューヨーク州西部に位置するデ・カルブ町は独立戦争の時にジョージ・ワシントンの下で仕えたドイツ人将校であるバロン・デ・カルブ将軍にちなんで命名された古い町で、原初十三州の一部であるデ・カルブ町の鉱業の歴史はアメリカの建国初期から始まりました。ニューヨーク州の地域歴史を詳しく記述したサイト、ザ・ヒストリアンズオフィスの資料によると、デ・カルブ町の初期入植者は当時のアメリカの他の地域と同じ、投機的な鉱山開発が活発し、鉄、鉛や銀の鉱床は発見されたが採算に合う埋蔵量はなく、結局1800年代から地域の主たる産業として定着したのは石灰及び焼き石灰の産業で、そしてタルクの採掘と採石業は同時に進行され、1900年代前期までの100年間続きました。デ・カルブ町南部の農園地帯には数か所の大理石採石場が存在し、住民であるカルビン・ミッチェル氏が所有する地域から緑の輝石やダト―石を採掘した記録があり、1900年代初期以降に採石場の閉鎖によって産地の情報は失われました。1967年にコレクターのテリー・スキップ・セニックス氏は資料を遡ってこの地域を訪れ、廃棄された採石場の跡地から優しい若草の透輝石結晶を再発見しました。ニューヨーク州唯一の輝石産地として宝石誌Lapidary Journalに報道され、当時の有名なコレクター、鉱物商でもあるロック・カリアー氏を含めた大勢の人が採掘を試したがほとんど収穫がなく、デ・カルブの輝石鉱脈は再び消え、その独特な色合いと見事な結晶形態で現在でもニューヨーク州立博物館で展示されています。輝石族に属する透輝石は1806年にフランスの鉱物学者であるルネ・ジュスト・ハウイによって命名されたイタリア原産の珪酸塩鉱物で、同時に造岩鉱物でもあります。ここで鉱物の中で種類の最も豊富な珪酸塩鉱物の分類について少し触れたいと思います。珪酸塩鉱物は4個の酸素原子と中心の1個の珪素原子が結びついた正四面体構造が最も基本的な単位で、SiO4四面体と呼ばれるこの基本単位(画像10:青い三角形)は様々な並び方(金属イオンとの結びつき方)によって多種多様な珪酸塩鉱物を形成します。最も単純な構造はSiO4四面体がばらばらに離れた島のように単独に存在するタイプで、ギリシャ語の「島」を意味する言葉にちなんでネソ珪酸塩に命名され、典型的な例は橄欖石です。独立した2-4個のSiO4四面体が頂点を共有する構造は「島」を意味するネソに対して、ギリシャ語の「群」を意味する言葉にちなんでソロ珪酸塩鉱物に命名され、典型的な例は緑簾石です。次にSiO4四面体が二つの頂点を共有しながら環状を作る構造はご覧の通り、「環」を意味する言葉からサイクロ珪酸塩(シクロ珪酸塩とも呼ばれます)とされ、緑柱石や電気石はこのグループに属します。さらに、SiO4四面体が一方向に伸びた鎖状構造を作るものはギリシャ語の「鎖」を意味する言葉からイノ珪酸塩に命名され、その中から単鎖ともっと複雑な複鎖、三鎖構造に分類され、単鎖イノ珪酸塩の典型的な例は輝石族で、一方複鎖イノ珪酸塩には角閃石が知られています。SiO4四面体が平面的な網状構造となるものはギリシャ語に「葉」を意味する「フィロ」にちなみ(燐葉石フォスフォフィライトもこの言葉が一部の語源です)、フィロ珪酸塩鉱物に命名され、典型的な例は葉っぱのイメージ通りの雲母です。さらに前述の平面網状構造が立体網状構造となるものはギリシャ語の「建設者」にちなんでテクト珪酸塩鉱物に分類され、石英や長石はその典型的な例として知られています。話は長くなりますが、こちらの標本はアメリカの古典産地、ニューヨーク州のカルビン・ミッチェル地域からの透輝石単結晶標本、1900年代に閉鎖してから50年以上忘れ去られ、1967年にテリー・スキップ・セニックス氏はこの廃棄された古い採石場から少量採掘された以降に産出のないアメリカンクラシック標本、端正な結晶模型のような若草色透輝石の大結晶ファインサムネイルコレクションです。アメリカの著名コレクターであるクック夫婦のコレクションからの一点で、ウィリアム・クックは結晶学者で、アメリカの電気光学企業であるクリーブランドクリスタルズ社の創設者の一人、妻のアン・クックは中西部鉱物学会連盟の会長を長年務め、夫婦お二人は古典鉱物、特に通常の標本市場に流通しない希産鉱物を長年熱心に集め、ご夫婦が大事に保管したブラジルで採掘された変哲もない標本から新しい鉱物が検出され、その功績を称えるためこの新種ベリリウム鉱物を二人の名前にちなんでウィランクッカイトに命名され(ウィランクッカイトについて：https://www.mindat.org/min-46739.html)、科学とコレクティングの両方面から鉱物界に大きく貢献した方々です。アーケンストーンのギャラリーにてクックコレクションが目の前に展開する時、ご夫婦は生涯をかけ鉱物を楽しむ純粋なコレクターであることを自然にわかります。なぜならそのコレクションに市場の流行にとらわれず、コレクション番号が示したように鉱物ごとに原種、亜種、希少産地、希少産状をできる限り揃えた系統樹のような集め方で、一点物となる極めて希少で特異的な産状を持つ標本も少なくなく、ご夫婦の鉱物への熱情に敬意が溢れます。サムネイルコレクションにしてケースの中で展示される際にサイズ感の大きな(画像3)2.5センチ、35カラットに達した無傷な結晶は透輝石の典型的な単斜産状に整え、シャープなエッジに囲まれた結晶面に強烈な硝子光沢(画像4567)が走ります。輝石族の魅力的なぎざぎざとした結晶紋が頂部の結晶面に確認でき(画像15)、優しい若草色に発色する結晶の一部に透明な宝石品質が広がります(画像49)。最も特筆すべきことはやはりこの結晶模型のような極めて端正でシャープな産状で、結晶形を強調する統一感の強い大結晶系のファインサムネイルコレクションに相応しく、造岩鉱物である輝石族としてスタイリッシュな幾何美が秘めた、渋いアメリカンクラシックの透輝石単結晶標本です。番号2339のウィリアム&アン・クックオリジナルラベル、アーケンストーンラベルを付属し、発送を60サイズを選んで頂く方は標本詳細を記入したオリジナルサムネイルケースを付属致します(画像9)。この度コレクション整理のため出品いたします、この機会をぜひお見逃しなく。注意事項※写真は白熱灯環境で撮影しております。※天然石のため、多少のヒビや欠け等のダメージがあります。※お使いのモニターにより写真と実物で色が異なる場合がございます。※サイズや重量に若干のズレがある場合がございます。※台座やミネラルタックは付属しません。不明点につきましては、ご購入前にご確認をお願い致します。...

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